KOSAKA INABA CLINIC小阪イナバ診療所 泌尿器科
男性向け

男性の性感染症|症状・検査・治療を泌尿器科専門医がわかりやすく解説

排尿時の痛み、尿道の違和感、パートナーからの指摘——男性の性感染症は近年増加傾向にあります。クラミジア・淋菌・梅毒など主な性感染症の症状、当院での検査・治療、プライバシー配慮まで、泌尿器科専門医が丁寧に解説します。

「排尿時に痛みがある」「尿道から分泌物が出る」「パートナーが感染したと聞いた」——性感染症(STI/STD)に関するご相談は、近年増加傾向にあります。特に梅毒は2010年以降、全国的に急増しています。

性感染症は「相談しづらい」病気の代表格ですが、早く見つけて適切に治療すれば、多くは治療可能です。今回は、男性が特に注意したい性感染症について、症状・検査・治療の基本を泌尿器科専門医の視点で解説します。

こんな症状があれば、性感染症を疑ってみてください

  • 排尿時の痛み・熱感・違和感
  • 尿道から膿のような分泌物や、透明な液が出る
  • 陰部のかゆみ・違和感
  • 陰茎・陰嚢・肛門周囲のできもの、いぼ状の隆起、水ぶくれ
  • 全身や手足の裏の赤い発疹
  • 足の付け根(そけい部)のリンパ節の腫れ
  • パートナーが性感染症と診断された

「症状がない」からこそ検査が大切な理由

男性の性感染症で意外と知られていないのが、「無症状」のまま進行するケースが非常に多いことです。クラミジアは男性の約半数が無症状(または症状が極めて軽く無自覚)とされており、淋菌でも一部の方は無症状のまま感染が続きます。

無症状のまま放置してしまうと、次のような危険なリスクがあります。

  • パートナーへの感染(ピンポン感染の原因になります)
  • 精巣上体炎(陰嚢が腫れて激しく痛む病気)などへの進行
  • 将来の男性不妊リスクの上昇
  • 梅毒やHIVの場合、進行による全身の臓器への深刻な影響

「感染するような機会があった」「パートナーが陽性だった」「原因不明の違和感がずっと続いている」——このような場合は、明確な症状がなくても検査を受けることを強くおすすめします。

男性が特に注意すべき主な性感染症

国内で報告数が多く、男性が知っておくべき性感染症は次の通りです。当院では、原則として泌尿器科で扱う男性の性感染症のご相談・検査・治療に対応しております。

① クラミジア感染症

日本で最も報告数の多い性感染症です。男性では尿道炎の原因となり、排尿時の痛みや尿道からの透明〜乳白色の分泌物などが主な症状です。ただし、男性でも約半数の方は無症状、あるいは症状が非常に軽いため感染に気付きにくいとされています。そのため、気付かないうちにパートナーへ感染させてしまう(ピンポン感染の)リスクがあり、少しでも不安がある場合は検査を受けることが重要です。

② 淋菌感染症(淋病)

クラミジアと並んで多い尿道炎の原因菌です。感染から3〜5日ほどの潜伏期間を経て、強い排尿痛と、膿のような黄白色の分泌物が出ることが特徴です。近年は一部の抗菌薬が効きにくい「耐性菌」が増加しており、確実な検査診断と適切な抗菌薬の選択が非常に重要になっています。

③ 梅毒

2010年代以降、国内で記録的なペースで急増している性感染症です。初期は感染部位(性器や口など)に無痛性のしこりや潰瘍ができ、進行すると全身の発疹(バラ疹)、さらに放置すると脳や心臓などさまざまな臓器に影響が及びます。血液検査で診断でき、ペニシリン系の抗菌薬で治療可能です。「感染機会があった」「体に発疹が出た」という場合は、早めの検査をおすすめします。

④ 尖圭コンジローマ

ヒトパピローマウイルス(HPV)による感染症で、陰茎や肛門周囲などに「小さないぼ状の隆起」ができます。かゆみや痛みは軽度なことが多いですが、放置すると数が増え、カリフラワー状に広がっていきます。塗り薬による治療や、物理的除去(液体窒素による凍結療法や外科的切除など)で治療を行います。当院では、ご自身で塗布していただく塗り薬(外用薬)による治療を行っております。(※外科的な切除や焼灼が必要と判断した場合は、連携する医療機関をご案内いたします。)

⑤ 性器ヘルペス

単純ヘルペスウイルスによる感染で、性器やその周辺に水ぶくれ・浅い潰瘍ができ、強い痛みを伴うのが特徴です。抗ウイルス薬の内服や外用で症状を速やかに抑えられますが、ウイルスが神経に潜伏するため、疲労やストレスをきっかけに再発を繰り返すことがあります。

⑥ HIV感染症

血液や精液などの体液を介して感染するウイルス感染症です。現在は優れた抗HIV療法(ART)があり、早期に発見して治療を開始すれば、発症を長期間抑え、これまでと変わらない生活を送れる病気となっています。当院では初期スクリーニング検査を行っており、万が一陽性の場合は、連携する専門医療機関へ速やかにご紹介いたします。

⑦ トリコモナス症

トリコモナス原虫という微小な寄生虫による感染症です。女性は強いかゆみや悪臭を伴うおりものが出ますが、男性は無症状のことが多く、パートナーの感染判明をきっかけに検査を受けて発見されるケースが少なくありません。

⑧ マイコプラズマ・ウレアプラズマ感染症

クラミジアや淋菌以外の尿道炎(非クラミジア性・非淋菌性尿道炎)の原因として、近年注目されている菌です。症状はクラミジアと似ていますが、標準的な性病検査では見つからないため、専用の遺伝子検査(PCR検査など)が必要です。難治性の尿道炎の原因となることも多いため、長引く症状がある場合は専門的な検査をおすすめします。

当院で受けられる検査

当院では、男性の性感染症について以下の検査を行っております。ご自身の希望や症状、感染機会の状況に応じて、必要な項目を医師と相談しながら選択いたします。

  • 尿検査:クラミジア感染症、淋菌感染症(※マイコプラズマ・ウレアプラズマ感染症の検査は自費診療となります)
  • 血液検査:梅毒、HIV、B型肝炎、C型肝炎
  • 医師による診察(視診):梅毒、性器ヘルペス、尖圭コンジローマ、その他の皮疹などの確認
  • のど(咽頭)・肛門の検査:ご希望や症状に応じて実施

治療の基本

多くの性感染症は、早期に発見し適切な治療を行えば、しっかりと改善が期待できる病気です。疾患別の主な治療法は以下の通りです。

  • クラミジア:抗菌薬の内服
  • 淋菌:抗菌薬の点滴または注射(※近年は内服薬が効かない「耐性菌」が増加しているため、確実な治療として注射薬・点滴薬が強く推奨されています)
  • 梅毒:ペニシリン系抗菌薬の内服、または筋肉注射
  • 尖圭コンジローマ:当院では「塗り薬(外用薬)」による治療を行っております。
  • 性器ヘルペス:抗ウイルス薬の内服や外用(症状の早期鎮静化・再発予防)
  • HIV:抗HIV療法(連携する専門医療機関へご紹介し、継続的な治療を行います)

パートナーの検査・治療もセットで大切です

性感染症の治療において非常に重要なのが、パートナーへの配慮です。ご自身だけが治療して治っても、パートナーが感染したままであれば、性交渉によって再びうつされてしまう「ピンポン感染」が起きてしまいます。

お二人揃って医療機関を受診するのはハードルが高いと感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、大切なパートナーを守り、ご自身の再感染を防ぐためにも、必ず状況を伝えてパートナーにも検査と治療を受けてもらうことが根本的な解決につながります。

当院での受診の流れ

  1. 1受付・問診票の記入
  2. 2医師による問診(現在の症状や思い当たる感染機会などを、プライバシーに配慮して伺います)
  3. 3診察・必要な検査(視診、尿検査、血液検査など)
  4. 4結果に基づく治療方針のご説明
  5. 5お薬の処方、または注射などの処置(※検査結果が出る前でも、症状から強く疑われる場合は先行して治療を開始することがあります)

早期受診が何よりも大切です

性感染症は、放置して自然に治ることはありません。悪化や後遺症を防ぎ、周囲への感染を食い止めるためには、「早期発見・早期治療」が何よりも大切です。少しでも気になる症状がある方、または症状がなくても不安な方は、一人で悩まずできるだけ早めに当院へご相談ください。

よくあるご質問

Q. 健康保険は使えますか?

はい、使えます。排尿時の痛みや分泌物などの「症状がある」場合は、原則として健康保険が適用されます。一方で、症状がなく「念のため検査しておきたい」「パートナーが陽性だったため不安」といったスクリーニング目的の場合は、自費診療(自由診療)となります。診察時にしっかりとお話を伺い、どちらに該当するかご説明いたします。

Q. プライバシーは守られますか?

もちろんです。当院では患者様のプライバシー保護を第一に考えております。問診票のご記入から、診察室でのお話、お会計に至るまで、ご相談内容やお薬の処方内容が周囲の患者様に分かりにくいよう配慮してご案内しておりますので、どうぞ安心してご来院ください。

Q. 症状がなくても検査を受けていいですか?

はい、もちろんです。「感染機会があって心配」「不安を解消しておきたい」といった理由でのご来院も歓迎いたします。男性の性感染症は無症状のまま進行するケースも非常に多いため、安心を得るための検査はとても意義があります。(※症状がない場合の検査は自費診療となります)

Q. 女性のパートナーはどこを受診すればいいですか?

女性の性感染症の検査・治療は、婦人科(レディースクリニック)での診察が一般的です。もし受診先にお悩みの場合は、当院から近隣の婦人科をご紹介・ご案内することも可能ですので、お気軽にご相談ください。

一人で悩まず、お気軽にご相談ください

性感染症は、決して珍しい病気ではありません。早く見つけて適切に治療することで、ご自身の健康はもちろん、大切なパートナーとの関係も守ることができる病気です。放置して自然に治ることはないため、「もしかして?」と思ったときが受診のタイミングです。一人で抱え込まず、まずは一度、当院へお気軽にご相談ください。

ご予約・お問い合わせ

当院では、スムーズにご案内できるようWEBからの事前予約をおすすめしております。ご予約なしの受診も可能ですが、待ち時間短縮のためWEB・お電話でのご予約がおすすめです。

お電話でのご予約・ご相談も承っております。

  • 小阪イナバ診療所 06-6787-1182(受付時間 9:00〜18:00)
  • 若江岩田クリニック 072-965-3200(受付時間 9:00〜18:00)

監修:当院 副院長 川西 誠(日本泌尿器科学会専門医)

Contact

気になる症状があれば、まずはご相談ください。

当日の飛び込み受診も大歓迎ですが、事前にお電話・WEBでお問い合わせいただくとスムーズです。

WEBで予約する06-6787-1182

小阪イナバ:火・水・金 9:00〜12:00 / 15:00〜18:00(木は午前のみ/金は第1・3・5週)
若江岩田:月・金(第2・4週)9:00〜12:00 / 15:00〜18:00

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